2021.01.15

スケールの付着で熱交換器の働きが悪くなるのはなぜ?

熱交換器の配管にスケールが蓄積していると、その性能を十分に発揮できないことがあります。そのせいで設備や空調などが正常に機能しなくなることもあるかもしれません。では、なぜスケールが付着すると熱交換器の働きが悪くなってしまうのか、その理由について解説していきます。

配管内を通る流体が熱を運んでいる

熱交換器には配管が使われており、その配管の中には流体が通っています。流体というのは熱を運ぶ役割をしている物質で、水が流体として使われていることが多いです。

熱は温度の高い方から低い方へ移動する性質があり、その性質を上手く利用して熱を運んでいます。熱い部分に冷たい水を通して冷やすと水は温められるでしょう。その水を、今度は温度の低い場所に流すという具合です。そうすると水と一緒に熱も運ばれてきます。

また、熱交換器を稼働している最中に水が配管から出てくることは通常ありません。熱だけが配管の内側と外側を移動します。

スケールが熱の移動を妨げる

配管の内部に外から不純物が入り込むことはありませんが、水に含まれる成分が元となり、スケールが発生します。スケールは配管の内部に付着し、少しずつ厚くなっていきます。そうなると、熱が移動する際に配管だけでなく、スケールの層も通過しなければなりません。熱が移動する際には間に入るものがあれば、それだけ移動が妨げられます。

それに加えて、スケールは熱伝導率が非常に低いのが特徴です。熱伝導率というのは熱の伝わりやすさを表す数値で、高いほど熱がよく伝わります。

例えば銅なら約400、アルミニウムなら約230といった数値です。これに対して、炭酸カルシウムスケールなら約0.6、シリカスケールなら約0.3しかありません。

配管内にスケールが蓄積してしまうと、熱の移動がスムーズに行われなくなることで、熱交換器の性能を十分に発揮できなくなってしまいます。スケールの層が厚ければ厚いほど、この影響は大きいです。水の通り道も狭くなってしまうでしょう。

熱交換器を安定的に稼働させるには、定期的に配管を洗浄してスケールを取り除いておく必要があります。

まとめ

スケールは熱伝導率が非常に低く、熱がほとんど伝わらない物質です。このスケールが熱交換器の配管内部に蓄積すると配管の中と外での熱がなかなか移動できなくなります。これにより、熱交換器の性能が十分に発揮されなくなったり正常に機能しなくなったりすることも多いです。

熱交換器を使用している場合には、定期的な洗浄を必ず行うようにしましょう。

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