商品詳細

ガス/液用プレート式熱交換器ー GTLシリーズ (旧AIRECシリーズ)

世界に先駆けたブレージングプレート式コンセプトのガス/液設計専用構造!

product51-01

AIREC社(現、アルファ・ラバル社)がブレージングプレート式熱交換器発祥の地スウェーデンより、従来の経験を元に考案された最新熱交換器コンセプトが遂に実現しました!

* AIREC社は、2019年にアルファ・ラバル社に買収され、日本におけるその技術設計・販売はMDIにて継続して行っています。

従来では不可能なガス側の低圧力損失+高効率運転が可能になる最新式熱回収熱交換器です。

フィンチューブ、汎用プレート式を採用したくてもサイズ、価格が合わない排熱回収用途や設置サイズが問題となる現場に最適なご提案が可能となります。

 

製品特長

一般的なフィンチューブ式との違い

一般的なフィンチューブ構造

GTL熱交換器の構造

一般的なフィンチューブのでは、チューブ内部は液体、フィン部にはガスが接触し、伝熱性能が悪いガス側に対する表面積を確保するために、膨大な2次伝熱面であるフィンを取り付けることで伝熱効率を高めるコンセプトです。

しかしカシメ構造により構成されるフィンチューブでは、チューブとフィンの隙間部に熱抵抗が存在するため、2次伝熱面であるフィン部に十分な熱が伝わらないことにより大型化する場合があります。排ガス熱回収環境では、フィンチューブ式構造中にガス冷却によるの水分凝縮が発生する場合、フィンのカシメ部に腐食性凝縮液が浸入することによるスキマ腐食の誘発が発生しやすい構造的な問題があります。

GTL熱交換器はすべてが高効率1次伝熱面のみで構成され、カシメ部が無く溶接部も無い事から同設計条件下においてコンパク ト化を実現することに成功しました。システムの最適化、高効率化、全体の低コスト化を考えた時、このサイズと重量の縮小化は大きなメリットとなります。

同条件での従来のフィンチューブ式とのサイズ・能力の違い
product50-07

従来のブレージングプレート式との違い
(AIRECのガス/液用専用設計構造のメリット)

従来のプレート式

ガス入口ノズル部で大きな抵抗となり流れない

高温側、低温側の流量が同じであれば
最適化できるカウンターフロー

GTLの新型プレート式

ガス側に大きな開口部があるため、圧力損失が低い

比熱が違うガス/液設計では必ずしも
カウンターフロー化するよりも低圧力損失化が重要

低価格、高耐圧、高効率な性能を発揮する従来の液/液用ブレージングプレート式熱交換器は1980年代以降、高効率熱交換器の代名詞として日本のみならず世界中で活用されてきました。昨今ではこの従来製ブレージングプレート式は液/液および液/冷媒ガス用に広く利用され無くてはならないアイテムとなっていますが、ガス/液用として利用する場合、小さな入口ノズルにガスを流すことによる高い圧力損失がデメリットとなり、プレート枚数を増大させる必要となり、結果的に低価格、高効率というメリットが出にくい形状となっていました。

GTL熱交換器は、ブレージングプレート式をガス/液に最適化し、低コスト化、高効率化、コンパクト化を提供することに成功しました。

導入事例

高温排ガス熱回収~ボイラーの加熱~

500℃の高温排熱回収の事例です。上記の例では、まずガス/空気用熱交換器Polybloc Stainless Plateにより排ガスの熱を回収し、空気を低圧力損失のまま加熱させることが可能です。さらに、冷やされた排ガスをGTL GLX30/GLXN30にて高効率に排熱回収を行い潜熱を得られます。その熱で水をプレ加熱させ、ボイラーを助けることが可能となります。

製鉄会社 製鉄プロセスにおける焼き入れ炉の排ガス熱回収および油煙回収

焼き入れプロセスから出る油煙を多く含む排ガスの熱回収も、GTL GLX30/GLXN30の利用にて可能です。 この事例では、油煙回収用電気集塵機を稼働させるには50℃以下の気体温度が必須となりますが、GTL GLX30/GLXN30を利用することで、排ガスを冷却することが可能です。
本体には、専用スプレーノズルから専用洗浄液『ダイナミックGC-S』にて定期スプレー洗浄を行い、汚れを落としています。

エンジン排ガス熱回収

排ガスから温水を作り、その温水で粘度が高い廃油を加熱し、粘度を下げ精製しやすくする用途でボイラーのガス代を削減

粘度が高い廃油をお湯で加熱し粘度を下げ、再利用するための温水を作ることが、GTL GLX30/GLXN30にて可能です。このときお湯を作るためにボイラーを設置したのでは省エネになりません。GTL GLX30/GLXN30を使い排ガス熱からお湯を作ることで、効率のよいシステムを構築できます。
【用途例】エンジン排ガス/バイオマス発電排ガス コンプレッサエアーの排熱回収

排ガス熱回収/水加熱用途

■モジュール構造によるメリット
GTL GLX30/GLXN30をモジュール設置することにより、排ガス熱回収時の大流量化に対応します。溶接構造ではないために、
経年時の排ガス腐食などが発生した際にもモジュール交換が容易です。

半導体部品工場 脱脂工程における低温・低圧スチーム熱回収における従来熱交換器との違い

従来では–
熱交換効率を良くする流れを確保するため、スチーム側の圧力損失を大きくする必要がある。
しかし、低圧スチームは圧力損失が大きいと熱回収が難しい。

GTLでは–
低圧スチームでも有効に使用が可能。半導体部品メーカー大手である“Xianke Co. シンセン/中国”では、部品の脱脂工程に0.78bar, 凝縮温度117℃の過熱スチームを使用しているが、脱脂工程後の低圧排スチームを利用して、GTLシリーズにて熱回収を行っている。結果、熱交換器上部より流入した低圧排スチームをしっかり潜熱回収し、完全凝縮させて水に戻している。高効率なだけでなく、
低圧力損失が特徴のGTLシリーズにより、低圧スチームの完全凝縮による凝縮水化を達成することが可能になった。

ポテトチップス工場における オイルミスト+排ガス熱回収

オイルミスト混じりの排気ガスを利用し水を加熱する

要求事項と目的:
①フライヤー排熱回収(オイルミスト+排熱)85℃を用いて、9℃の水を加熱し、できるだけ目標温度の70℃に近づけたい。
②冬季の煙突から排出される湯気により、屋上表面に氷結ができてしまうため、その氷結をなくしたい。(排ガス中の水分を除去したい。)

 

アルファラバルの熱交換器やヒートポンプによる排熱利用と省エネならMDI TOPへ戻る

 

お問い合わせ

シリーズラインナップ

GLX30/GLXN30モデル

product51-01

GLX30/GLXN30モデルはステンレスプレートを銅ロウ又はニッケルロウにてロウ付したコンパクトなガス/液専用ブレージングプレート式熱交換器。

詳細はこちら

カタログダウンロード

関連資料ダウンロード