2020.08.12

プレート式熱交換器の紹介

PHE

熱交換器にはプレート式やシェル&チューブ式、フィンチューブ式などの種類があります。そのうちプレート式は、金属の薄い板を使用しているタイプのものです。ここでは、プレート式熱交換器について紹介していきます。

プレート式熱交換器とは

プレート式熱交換器は、プレス成形された金属製の薄い板を使用して熱を移動させる仕組みの熱交換器です。金属はステンレスやチタンなど耐食性の強いものを使用します。

プレートとプレートの間には隙間ができるように作られており、1枚おきに高温流体と低温流体が流れるのが特徴です。

そして、プレートの形状や全体の作りなどにより、プレート式熱交換器の中でも、複数の種類に分かれます。そのうち主なものがブレージングプレート式熱交換器とガスケットタイププレート式熱交換器です。

ブレージングプレート式熱交換器

ブレージングプレート式は接合材として、銅やニッケルろう材、オールステンレス溶融接合技術などを使用して一体構造としているのが特徴です。プレートは波板状にプレスされており、一番前と一番後ろに補強用カバープレートが付いています。配管との接続ノズルはカシメ構造+ロウ付けされている構造です。(一部のメーカーではコスト優先のためカシメ構造を省いた製品が流通していますが、配管応力や銅の微細な腐食時にノズルが外れてしまうリスクがあります)そのため、プレートを締め付けるための太いボルトや支柱、キャリングバーなどの部品は使用されていません。軽量でコンパクト、高耐圧設計になっており、場所をとらず設置したい場合に最適です。

メンテナンス時は、分解できない構造のため場合により薬液循環洗浄のみが可能となります。試用する洗浄液の選定や、洗浄方法にはノウハウが必要となります。

ガスケットタイププレート式熱交換器

ガスケットタイプはプレートのシール材にゴムガスケットを使用しています。上部にキャリングバーが付いており、下部には締付けのボルトやガイドバーなどが使われています。また、フレームは固定フレームと遊動フレームがあるのも特徴のひとつです。プレートとプレートの隙間を流体が流れる仕組みで、その流れの向きは完全向流になっています。プレートの形状は通常の波板状のものの他に、圧力損失を少なくするために波板の波の数を減らした形状のものなどもあります。

メンテナンスは比較的容易で、締付けボルトを外すと、プレートも洗浄可能です。必要に応じてプレートの枚数を追加したり、逆に減らしたりすることもできます。

まとめ

プレート式熱交換器について、主な2種類のタイプについて紹介しました。コンパクトさを重視するなら、ブレージングプレートタイプ、性能重視ならガスケットタイプがおすすめです。それぞれの特徴を押さえた上で、用途に合った方を選びましょう。

 

 

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