2021.07.16

温度が高い方から低い方へ熱が移動する理由

熱は温度が高い方から低い方へ移動しますが、低い方から高い方へ移動することはありません。これは分子の運動が大きく関係しています。では、なぜ温度が高い方から低い方へ移動するのか、その理由について見ていきましょう。

熱の正体

あらゆる物質は分子からできていますが、分子は絶えず動いています。その分子の運動の激しさが熱の正体です。熱を多く持っている場合には、分子が激しく動いており、逆に熱が少ないと分子は緩やかにしか動きません。熱を多く持っているものを触って熱いと感じるのは、激しく動いている分子が衝突しているためです。

熱いお湯と冷たい水が混ざると熱がお湯から水へ移動して、どちらもぬるま湯になります。これは、お湯の方の激しく動いている分子が、冷たい水の方の分子に衝突しているためです。動きの速いものと遅いものが衝突すると、速い方はその速さが少し落ちて、逆に遅い方は動きが速くなります。

熱と温度の違い

熱について考える上で、温度と何が違うのか気になる人もいるでしょう。

熱はエネルギーの量を示すものですが、温度は物質内のエネルギーの平均量を示します。大きいものだと温度はそれほど高くなくても、持っている熱は多いです。例えば、カップ1杯の熱湯が持っている熱よりも、プールの水全体が持っている熱の方が多いということになります。もちろん同じ量の常温の水で比較すれば、熱湯の方が持っている熱は多いです。

熱交換器では熱の移動が絶えず行われている

熱交換器は、そのような熱の性質を上手く利用している装置です。流体という熱を運ぶための物質を使用しており、その流体が低温であれば熱をあまり持っていないため、熱い物質から熱を奪えます。熱を奪った流体は熱くなるため、温めたい物質のところへ運ばれ、そこで熱を放出します。熱を失った流体は低温の状態になり、再び熱を吸収して運べる状態になるという仕組みです。

高温の流体と低温の流体が交互に流れるようにすることで、熱の移動が絶えず行われ、より効率的に熱を運ぶことができます。

まとめ

熱を多く持っている物質は分子が激しく動いており、これが熱の正体です。分子の動きが緩やかな物質に触れ、分子同士が衝突することで熱が均一化されます。

熱交換器はこのような熱の性質を上手く利用している装置で、工場の設備やエアコンなどのさまざまな場面で利用されています。このように、身近なところでも熱交換器は使用されているので、気になる方は確認してみてください。

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