2020.11.06

ステンレスは酸に弱い?洗浄するときはどうすればいい?

ステンレスは、洗浄時に使用する洗浄液によっては錆びることもあります。そして、錆びた箇所から腐食が広がったり穴が開いたりすることも多いです。ここでは、ステンレスの素地への影響をできるだけ小さくとどめた上で洗浄する方法について紹介していきます。

ステンレスはなぜ錆びないのか

ステンレスは鉄にクロムを10.5パーセント以上加えて作った合金です。強度は鉄と大きく変わらないため幅広く使用されています。このステンレスが錆びないことを不思議に思っている人も多いでしょう。

金属が錆びるというのは、酸素と結びついて酸化することです。錆びていない鉄は化学的に不安定な状態で、錆びている酸化鉄の方が化学的に安定しています。そのため、鉄が酸素に触れた状態で放置されると、安定性の高い酸化鉄に戻ろうとして酸化してしまうのです。

これに対してステンレスの場合には、鉄と違って表面に不動態皮膜という薄い膜を作っています。この不動態皮膜のおかげで、内部が空気に触れることはありません。そのため錆びにくいという性質があります。

塩酸で洗浄するとどうなる?

不動態皮膜により強い耐食性を持つステンレスですが、酸に対してはあまり強くありません。特に塩酸に触れると不動態皮膜が破壊されてしまいます。そのため、塩酸を使用する環境下では、ステンレス製の器具は使用できません。

しかし、熱交換器などの器具に付着したスケール汚れなどを除去する際に、塩酸を洗浄液として使用することがよくあります。その場合には洗浄後に表面の不動態皮膜の再形成が必要です。不動態皮膜の再形成をしないままにしておくと、不動態皮膜が破壊された箇所から腐食がどんどん進んでいきます。ひどい場合には穴が開いてしまうこともあります。もし穴が開いたらその部品はもう使えませんので、交換が必要になります。

ダイナミックデスケーラーなら影響が少ない

ステンレス製の部品を酸性の洗浄液で洗浄する場合には、ダイナミックデスケーラーを使用してみてはいかがでしょうか。

ダイナミックデスケーラーは塩酸ベースの洗浄液ですが、不動態皮膜に対する影響は非常に小さいのが特徴です。多少は不動態皮膜が剥がれる可能性はありますが、腐食は広がりにくく、安心して洗浄作業が行えます。洗浄力に関しては、アメリカ海軍やイギリス海軍などでも採用されるほどの効力ですので、汎用の酸性洗浄液と比べると人も機器も遥かに安全にスケール汚れを落とせます。

まとめ

ステンレスは不動態皮膜で表面が覆われているため、空気中で錆びてしまうようなことはほとんどありません。しかし、塩酸などの酸で洗浄すると不動態皮膜が破壊されるため、そこから腐食が広がる可能性があります。

その点、ダイナミックデスケーラーなら素地に与える影響は小さく、ステンレスの部品を洗浄するのに最適です。